1990年代生まれの漫画論。

大事なこと・好きなことを忘れないように。欲しいものを叫び続ける。

それでは、最近の少年ジャンプ恋愛漫画はどうだろうか……

はじめに

前回は、最近のいろいろな少年漫画についてざっくりとまとめて考察しました。

mangaron-1990nenndai-umare.hatenablog.jp

 今回は、思考に方向性を持たせるためにジャンプの恋愛漫画という条件に絞って、

「主人公の男の子」の特徴についてそれぞれ簡単なコメントつけました。

 恋愛漫画に絞った理由は、女の子が大好きだからです。

 

最近の少年ジャンプの恋愛漫画一覧とコメント

 連載開始した順に並べました。年は連載開始年です。

 

ぼくたちは勉強ができない 2017年 >>> ただのガリ勉で大学に合格することしか頭にない。
ラブラッシュ! 2016年 >>> 家がお菓子屋(ケーキ屋かパン屋だったかも)。疑いなく継ぐ気満々だった(打ち切り)。
ゆらぎ荘の幽奈さん 2016年 >>> 謎の霊能力者。超能力とアルバイトで食っていく気満々。

恋するエジソン 2013年 >>> ほぼギャグ漫画。

ひめドル!! 2013年>>> 美容師という将来食いっぱぐれることがなさそうな現実的な職を目指して専門学校に在学していた。
恋染紅葉 2012年 >>> 主人公に夢や趣味の話はほぼなく、恋話しかない。(打ち切り)。
パジャマな彼女。2012年 >>> 星が好きという個性があったが主人公の特徴は他にない(打ち切り)
ニセコイ 2011年 >>> 実家がヤクザで食っている。最終的にヤクザを継ぐ。

鏡の国の針栖川 2011年 >>> 作中時間が約一カ月という短かったこともあり、最初から最後までほぼ全て、恋愛の話しかしていない。全3巻と少ないが、決して打ち切りではなく、完成度は非常に高い。今から読んでも楽しい。非常におすすめ。打ち切りと引きのばしの容赦のなさで有名な少年ジャンプからこんな恋愛漫画が生まれるのかと、驚いた一作。

実は存在する共通点

 上にあげた最近のジャンプの恋愛漫画には共通点があります。

 それは、ヒロインが主人公のことが好きになるきっかけが、気遣いができる主人公の優しさだったり、昔から一緒にいるからという環境的要因だったりであって、主人公の魅力的な能力や特徴・または夢に向かって努力する姿に魅力を感じて好きになったわけではないということです。

 つまり言いかえると、彼らジャンプ恋愛漫画の主人公の生活からは、恋愛や学業以外の事柄において何か目標に向かって努力しようという点がごっそりと抜け落ちているのです。彼らが努力することと言えば、せいぜい、事件が発生したからそれを解決するために奔走するとか、とりあえず大学には行きたいから受験を頑張るなどといった具合です

 彼ら最近のジャンプ主人公の反対の例としてわかりやすいものをあげますと、恋愛漫画ではありませんがマガジンの連載中のスポーツ漫画『Days』では走り続けることしか能がないがひたむきに努力する主人公の姿にヒロインがデレてきましたし、先の記事でも紹介した少し奮いジャンプの恋愛漫画いちご100%』のヒロインは、映画監督になる夢を追いかける真中の姿に少なからず惹かれていました。

まとめ

 今日の記事をすごく簡単にまとめますと、最近の少年ジャンプの恋愛漫画では主人公が何かに頑張る姿が評価されることがあまりないということです。「何かを頑張る人」というイメージのウケがジャンプ読者に悪くなったのでしょうか。

 長期の不景気や相次ぐ大災害のせいで、読者の少年少女が将来に怯えていたり無気力になっていたりしている世相を反映しているのかな、と思う次第でした。

 私としては、時代の雰囲気なんかに埋もれず、夢や目標に向かって努力する男がもてる話を描いた青春漫画がもっと生まれたらいいのにな、と思うところです。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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