最近の少年漫画の主人公について
最近の少年漫画の主人公について
前回、『いちご100%』について語りました。
mangaron-1990nenndai-umare.hatenablog.jp
主人公の夢を追いかける姿と成長が作品の魅力の一つになっていると指摘しましたが、その一方で、時代の変化のせいで今後は『いちご100%』の真中のような主人公が誕生することは難しいのではないか、とも指摘しました。私が考える、真中のような主人公とはすなわち、
- 熱い夢を持っているものの
- 特別な才能があるわけではなく
- 実家が金持ちだったり、安定した家業を持っていたりすることもなく
- また学力が高いわけではなく
- また容姿が優れていたり運動神経がよかったりするわけではなく
- また将来性をまったく感じさせず、それどころか夢を追うにあたり不安要素が多々あり、
- 要するに夢を持っていること以外一般的な男子でしかないにも関わらず、
- 無我夢中で夢を追い続ける熱い姿が女の子にもてるまくる
というものです。
改めて考え直してみても、こんな主人公最近はあまり見た覚えがありません。
前回の記事で推測したように、「将来への不安」が強くある今の時代においては、夢を見て追いかけようと思い至ることが非常に難しいと思われます。とはいったものの、推測で語り続けるのもナンセンスです。最近の漫画について「将来への不安の有無」を調べるべく、恋愛漫画に限らずいくつかの漫画を分析しました。
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【ブログの紹介】1990年代生まれの漫画論
ブログの紹介
当ブログをご覧頂き誠にありがとうございます。
このブログは、1990年代に生まれ、2000年代に青春時代を過ごし、2010年代に社会へ飛び立った私が漫画に関してあれこれと語るサイトです。
「生まれ育った時代」という観点を大事にして自分の人生を振り返りながら、漫画への考察を漫画を記事にしていきます。
ブログを開設するにいたった動機は、大人の童話の名作『星の王子さま』次の一節です。
『子どもたちだけが、自分が何を探しているか知っているんだね』
『人間たちは、急行列車に乗り込むけれど、自分たちが何を探しているのかわかっていない。』
『やたら動き回るだけで、自分たちが堂々巡りしていることに気づかないんだ。』
これを読んだとき、なんとなく、昔持っていた大切な気持ちをなにか忘れているような気がしました。漫画からなにか大切なものを受け取っていたはずだったのに、大人になってからそれを失っているような気がしました。
だから私は次のキーワードをもとにブログを綴ることを決めました。
「あの頃自分が漫画から受け取ったもの・大切にしていた気持ちを忘れることがないように、ネット上で言語化したい。好きなものや大切なことを忘れないように叫び続きたい」
このブログのテーマは、大切なことを忘れないように、欲しいもの・大事なことを叫び続けることです。
あわよくば誰かと気持ちを共有できれば幸いです。
皆さん(特に90年代生まれ)にとっての「あの頃・あの漫画・あの気持ち」も、もしよければ聞かせてください。
私たちはいったい漫画に何を求めているのでしょうか。今、何を欲しがっているのでしょうか。
大切な気持ちをどこかに忘れていないでしょうか。
それではよろしくお願いいたします。
※記事の更新タイミングは、主に漫画を読んで語りたいことがあった時のみです。非常に不定期です。
※読む漫画には偏りが大きく生じる可能性があります。
※嫌いな漫画のことはわざわざ書きませんが、批判記事を書くときはあります。ですが基本的にはその漫画が嫌いというわけではないので、ファンの人はどうかお気を悪くしないでください。